日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年11月27日就活生がすべき正しい面接準備とは?

★就活面接の準備で大切なこと


日本話し方センターのベーシックコースには就活生の方がよく受講されます。私はそうした人に面接のアドバイスをすることがあります。先日も受講生のMさんから「大学3年生でインターンシップに応募していますが、面接で必ず落とされてしまいます。私の話し方のどこに問題があるか教えてください」と相談されました。そこでMさんに幾つか質問をしてみました。


私:そもそもMさんはどういう働き方をしたいですか?
M:えっ、どんな働き方ですか?・・・・・
私:では、Mさんはどんな会社に就職したいですか?
M:ん~、そうですね・・・やりがいを感じることができる会社だと思います。
私:では、Mさんはどんな時にやりがいを感じますか?
M:どんな時か、ですか・・・正直、考えたことありませんでした。


このやり取りの後、私はMさんにこのようにアドバイスしました。
「Mさんは話し方の前に、自分の考えていることをもっともっと整理すべきですね。一番大切にしていることは何か。どういうことに喜びを感じるか。絶対にやりたくないことは何か。こうしたことを、理由と関連する過去の経験などとともに整理してください。すごく時間はかかりますが、これらが整理できるとどんな質問にも答えることができますし、何よりご自身が望む就職ができますよ」
そして整理するための具体的な方法を伝えました。面接で相手に伝わる話をするためにはまず上に書いたことを整理して話せるようにしておくことが絶対に必要なのです。




★しっかりとした事前準備が大事


人間は良くも悪くも感情の動物です。何かを判断するとき人は必ず感情が動きます。従って、論理的に話す場合でも相手の感情を動かすように論理を使わなければなりません。一方で、話し手にも感情があります。納得できないことや余り気が乗らないことを話していると、その迷いや少し冷めた気持ちがそのまま話し方に表れ、それが聞き手にも伝わってしまいます。逆に納得できていることやぜひ伝えたいと思っていることを話している時は、意図しなくても話し方に迫力が出てきます。この迫力が聞き手を話に引き込むのです。


従って、就職面接では事前に話す内容をしっかりと考え、納得できる構成やストーリー、言葉を組み立てて、自身が「この話がしたい!」と思えるものにすることが必要です。この準備をすることで熱意を持って話すことができるベースが整います。そして、それが相手に伝わるように話し方のテクニックを磨きます。いくら聞き手に共感、感心してもらえる内容でも、聞き逃すくらい早口だったり、「え~」「あの~」を連発して集中して聞けないような話し方ではきちんと理解してもらえません。



★考える力 × 伝える力


話は「考える力」と「伝える力」のかけ算で決まります。上で述べたようにMさんには、社会で働いていく上での価値観やこれからの生き方ということについてもっともっと整理する必要があると伝えました。就職面接に対するアドバイスをする人は、「最初に結論を言いましょう」「笑顔で話しましょう」など、とかく話すテクニック面を主にアドバイスするようです。しかし、私は就職活動においては上に述べた自分の価値観などをしっかりと把握して整理しておくことがとても重要だと思っています。
自分がこれから社会人として活躍していく上で何を大切にしたいのか。仕事の種類、組織風土、扱う商品など、何を重視するのか。また、自分が働いていく上でこれだけは絶対に必要だ、逆にこれだけは絶対に嫌だ、というものは何か。こうしたことをしっかりと考えることで、悔いのない選択をする確率が高まります。また面接でどんな質問をされても堂々と答えることができます。


就職面接に限らず、話をする前にはまず話す内容をしっかりと考えましょう。



★事前準備の仕方を学びませんか?


日本話し方センターでは、「話すことは考えること」という思想のもと、スピーチ実習を通して話す前にどのように考えを整理すればよいのか、具体的にご指導しています。その成果は多くの受講生が実感されています。ぜひ受講者の声をご確認ください!

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